航空留学に関するご質問にQ&A形式でお答えします。
将来パイロットを志す方、これからトレーニングをお始めになる方は必読です。
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航空留学QandA

Q.航空留学においてアメリカとオーストラリアでは具体的に何がどう違いますか?

A.まずコスト面で考えた場合、トレーニング内容に同等の質的レベルを求めるのであれば、明らかにアメリカの方が低コスト(オーストラリアの場合の3分の2かあるいはそれ未満)であると私どもでは認識しています。 これはトレーニングに使用する機材の大半がアメリカ製であることや、現地での競争・淘汰のレベルなどに要因があるものと思われます。 但し、生活費を都市部で比較するとオーストラリアの方がやや割安であるようです。

また、オーストラリアでは日本の航空局にあたる「民間航空安全公団 CASA(Civil Aviation Safety Authority)」という機関が航空関連システムを統括しており、これはライセンスの発行基準が世界一厳格であるといわれる英国の"CAA(Civil Aviation Authority)"の流れをくんでいて、試験の合否ラインでみる限り、オーストラリア/CASA方式はアメリカ/FAA 方式よりもやや高度、所要期間も2〜4割程度長く見込む必要があるようです。

しかしながら、これをヘリコプターの「限定変更(例えば、ピストン機からタービン機への操縦資格の拡張)」などのニーズに限っていえば、オーストラリアでは機種(型式)ごとに限定変更を行う「型式限定方式(※1)」が採られており、このことは少なくともアメリカ/FAA方式よりも現在の「日本/JCAB方式(※2)」に近い立場であるため、ライセンスの書き替え手続きに好都合となる場合があります。

しかも、オーストラリアでは技能証明(オーストラリアで発行されたライセンスのほか、例えばアメリカや日本/JCABのライセンスをオーストラリア/CASAのものに書き替えたものも可。)を保持する有資格者について、例えばヘリコプターの単発・多発タービンなどの「限定変更」を行うための実技試験制度自体がなく、インストラクターから所定の教習を受けた後「見極め審査(飛行試験官によるのではなくインストラクターがそのまま担当)」に合格しさえすれば限定変更が公式に認められ、それをさらに日本/JCABなどの資格に書替えることができるというわけなのです。

これによって、例えばアメリカで「単発ピストン」課程を修了して日本/JCABでの書き替え手続きに入られた方が、書き替え後のライセンス交付を待つ間(通常これが2ヶ月以上もかかります。)にそのままオーストラリアで「単発タービン」と「多発タービン」の両方の限定変更を済ませ、それらを一度に日本/JCABのライセンスとして追加申請すること(限定変更)が可能となります。(実績的に、限定変更の各課程ごとにそれぞれ5日〜10日間程度の超短期間で修了しています。)

※1:型式限定方式…その機体の型式ごとに操縦資格が必要なことで、例えば、自動車でいえば「クラウン」の運転には「クラウン」の免許が、「スカイライン」の運転には「スカイライン」の免許がそれぞれ必要となるようなシステムのことです。

※2:日本/JCAB方式…例えばヘリコプターにおいて、日本では装備しているエンジンの数(単発/多発)やその動作原理(タービン/ピストン)によって分類しているのに対し、アメリカ/FAA方式ではどれか1機種のヘリコプターで一度資格を取得すればその後「限定変更」で煩わされる心配がほとんどないというシステムとなっています。

アークEFIでは、各トレーニングコースのご修了までに見込まれる費用と所要期間、そしてトレーニング周辺の体制などを総合的に勘案し、プログラムの基幹部分をまずアメリカベースとし、特殊なご要望に基づく一部の「タービン限定」、「ピストン限定」、「多発限定」、さらに「大型ヘリコプターの型式限定(このプログラムについては、たとえ自家用であっても日本/JCABの資格への書き替えには別途、実技試験の受験が必要となります。)」などの「限定変更」プログラムに限り、オーストラリア国内に指定する「サテライトスクール」を活用することとしています。 このことは、あくまでも限られた費用と時間的制約の範囲内で、より付加価値の高い結果を確実に獲得して頂くための最も現実的な方策であると考えております。


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