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航空留学QandA

Q.結婚で名前が変わりました。 FAA発行のパイロットライセンスに係り、氏名変更届けの手続きはどのようにすればよいですか? また日本ではどうなっていますか?

(2010年2月21日更新)
A.氏名変更届けの手続きについてはFAR(米国連邦航空法)の14-CFR-61.25に規定がありますが、ガイドラインとしては、FAAのFSDO(Flight Standards District Office…JCABでいえば地方航空局の「検査乗員係」のような部署)に予約を入れ、本人が直接出頭して手続きすることとされています。 必要な書類は以下のとおりですが、もしもこの案件だけを目的に敢えて渡航されるような場合には、万が一にも無駄足になってしまわないよう、現地で提示すべき書類のコピーを予め送って確認を入れるぐらいの配慮が必要でしょう。

・ 有効な(氏名変更前の)ライセンスの原本(念のため手続きの完了まではコピーを手元に残しておくこと。 万一手続き中にオリジナルを紛失すると後で面倒なことになります。)
・ 結婚、または養子縁組などに係る改名を証明する上での公的書類、その他これらに代わる何らかの書類の写し
※日本語の場合は基本的に英訳する必要があります。
Letter of Name Change Certificate:アメリカ政府が認めた公証人(Notary Public)による、改名前と改名後の本人が同一人物であるということを証明するための書類
※公証人を依頼して手続きをすることはアメリカ大使館(東京)でも扱ってもらえますが、通常30ドル程度の費用がかかります。(その場合、受付は平日の午前中ですが、アメリカの祝日などは休館になるので事前確認が必要です。)

※日本の航空法施行規則第71条(技能証明書等の再交付)には、「航空従事者又は操縦練習生は、その技能証明書若しくは航空身体検査証明書又は航空機操縦練習許可書を失い、破り、よごし、又は本籍、住所若しくは氏名を変更したため再交付を申請しようとするときは…」と規定されていますが、本籍地・住所・氏名を変更したからといって、それをいつまでに届け出よとか、再交付を申請せよ、などとはどこにも書かれていません…。

★FAAに氏名変更通知を行うための書式例を以下に掲げておきますので参考にして下さい。(但し、郵送扱いは不可。)

※もし手元のライセンスが旧タイプ(紙製)のものである場合、それを新タイプ(プラスチック製)のものに切り替え(オンライン申請可)ない限り、2010年3月末日以降は使えない、という法律が新たに施行されましたが、国籍や氏名の変更、性転換などの届け出については、本人自身が渡米して直接FSDOに出向く(要予約)必要があり、オンライン申請の対象外です。 但し、取り敢えず新タイプのライセンスに切り替えておき、将来渡米の機会を得られた際に改めて当該ライセンスの表記を変更する届けを行って再交付を受ける、というのが(あくまでも私どもの考えとして…)現実的な方策ではないかと思われます。 なぜなら住所変更の届け出には「30日以内に」という規定があるのに、それ以外の変更(国籍・氏名・性別など)に係る届け出についてはそうした期限(や罰則規定など)が設けられていないのです。


Change of Name Notification(氏名変更通知)

・ DATE(日付):

・ TO:Federal Aviation Administrations(宛名)

  Airmen Certification Branch, AFS-760
  PO Box 25082
  Oklahoma City, OK 73125-0082 U.S.A.(宛先)

・ FROM:NAME(差出人の新しい氏名)

≪以下本文≫
 This is to inform of you of my new name than from the previous that should be of your record.(用件)

 ※改名後の表記によるライセンスを新しく発行し直してもらうには以下の文脈を加えて下さい。(旧いライセンスは返却になります。) 現金を申請料に充てることはFAA側で記録を残せないため受け付けてもらえません。 ドル建てで換金可能な銀行小切手か郵便局のマネーオーダー(国際送金為替)などによる送金が一般的ですが、申請料が安いのに送金手数料の方がかなり高いので、もしあればパーソナルチェック(アメリカの銀行が発行した個人用の小切手)がベストでしょう。

 Also, if at all possible, I would like to request to be issued a new 'plastic card type certificate' in my new name should I return the old one.

 My personal information pertinent to the certificate are follow;

・ Certificate #(ライセンス番号):

・ Category & Class(資格の種類+限定):

・ DOB(生年月日):

・ Place of Birth(出生地):(※例)Tokyo, Japan

・ Last date of issue(ライセンス発行日):

・ The old name(as in your records)is(旧氏名);

 ※結婚による女性の氏名変更の場合は My maiden name(as in your records)is;

 Your attention to this matter is greatly appreciated.

 Sincerely,(結び)

 (最後に差出人氏名+署名、日付)

※記入箇所はすべてタイプ、または手書きで「タイプしたように」きちんと記入すること(そのことを通常"Print or Type"と表現します。)が要求されますが、「署名(サイン)」というのはあくまで筆記体、またはそれをさらに個性的な形に崩した書体で、いかにもフリーハンド、という感じで書けなければなりません。

日本では、パスポートやクレジットカードなどのサインが「漢字でもいい」と主張したり、アドバイスする人が多くてまったく閉口してしまいます。 これについては、日本人の多くが例えばアラビア文字で書かれたようなサインを本人のものかどうか判定できないのと同じで、基本的に海外でトラブルを招く可能性があるといえます。(海外でのショッピングの際、店員が「責任が負えない」などの理由で、クレジットカードやトラベラーズチェックでの精算に応じないことさえよくあります。)



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